※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 368 号  2022 年 7月  1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    新型コロナウィルス感染症の影響で苦しみのうちにあるすべての皆さまへ    心よりお見舞い申し上げます。    またその方々のために献身的に働いておられる医療関係者の皆さまへ    そして社会のライフラインを維持するために働かれている皆さまへ    感謝申し上げますとともに一日も早く元の平穏な日々に戻りますことを    心よりお祈りいたします。     **************************************    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」    334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」    356号〜 新連載「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」  バックナンバーはこちら→ https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」       わが子の心が見えてくるセルフ・カウンセリング                                  渡辺康麿著  より抜粋                         ( vol . 13 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          ─ お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 ─             ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++        4 今日も、友だちと遊ぶ約束が          できなかったの!                    娘と自分を重ねて見ていたことに          気づいて              岩崎恵子        「自分の気持ちを友だちに伝えればよかったんだ!」              ( 体験記 4 ー 後半 )      前号からの続きですので、バックナンバー367号から      お読みいただくとわかりやすくなっています。  ☆★☆ 自分の関心事で美香子の話を聞いていた ☆★☆  自分の思ったことや、言ったことをこうしてたどってみると、  私の関心が、美香子の“友達関係”に、集中していることがよくわかりました。  美香子の声を聞くやいなや、“美香子が友達と遊ぶ約束をしてきたか”ということが、  私の心を占めてしまっているのです。  私は、心の中で、“学校での様子がわからないから、聞いているのに”とつぶやいています。  けれども、私は美香子の話を、“友達と約束してきたかどうか”という関心でのみ聞いています。  友達と遊ぶ約束ができていれば喜び、そうでなければがっかりする。  そんな、私の気持ちの動きは、美香子にそのままに伝わっていたはずです。  <美香子の話を聞きたいといいながら、実は、私は、美香子に、友達と遊ぶことを強制していたのかもしれない。   そんな私に、美香子も、学校の様子を話す気を失ってしまったのではないかしら>と気づきました。  ☆★☆ 美香子はどんな気持ちだったのだろう ☆★☆  私は記述の相手欄だけを読んでハッとしました。  美香子は、友達が誘えなくてさびしかった、とは一言も言っていないのです。  それどころか、家に帰ってきた時の美香子は、明らかに上機嫌でした。  息をはずませ、にこにこしながら、本当にうれしそうな様子で帰ってきたのです。  記述の後半で、美香子は腹を立てていますが、  それは、私が、友達とのことをしつこく聞いたからだと思います。  友達を誘えなくて落ち込んでいた訳ではないのです。  <美香子は、本当はどんなきもちだったのかしら>そんな思いが私の中から起こってきました。  ☆★☆ 「お母さんの一言で暗─くなっちゃったよ」 ☆★☆  講座から帰ってきて、食堂で、ほっと一息ついていると、美香子が学校から帰ってきました。  私は、良いチャンスだと思い、美香子に、あの時の気持ちを聞いてみました。  私が「この間、美香子が学校から早く帰ってきた時、お母さん、美香子のこと怒っちゃったよね。     その時のこと覚えている?」と聞くと、美香子はうなずきました。    「あの時、美香子がどんな気持ちだったのかなぁって、ちょっと心にかかっているんだけれど。     美香子、あの時の気持ちをお母さんに教えてくれないかしら」      「あの時、私、本当にワクワクしながら帰って来たんだよ。     この間買ってもらった本を今日はたくさん読める!と思って。     それなのに、『ただいま』って言ったら、すぐに、お母さん、    『今日はこれからどうするの?誰かと一緒に遊ぶ約束したの?』って言うんだもん。     それを聞いたとたんに、イヤーな気分になっちゃったんだよ。     せっかく、楽しい気持ちで帰ってきたのに、お母さんのその一言で、気持ちが暗─くなっちゃったよ。」  美香子は、ちょっと口をとがらせながら、そう話し始めました。  ☆★☆ 「一緒に遊んで楽しい友達がいないんだ」 ☆★☆  口をとがらせながら“暗─くなっちゃった”と言う、美香子の表情が、  妙に子どもっぽくてかわいく、私は思わず笑ってしまいました。  私が笑い出したのが、美香子には意外だったようです。  美香子はちょっとびっくりしたような顔をしました。 「ごめん、ごめん。笑ったりして。そう。そんなに暗─くなっちゃったんだ。それは悪かったわね」と謝ると、  美香子もほっとしたようです。  少しずつ、自分の気持ちを話し始めました。 「お母さん、友達と一緒に遊ぶ約束しないと、いつも期限が悪くなるじゃない。  また、むっとされるんだろうな、と思ったら、本当に暗─くなっちゃったんだよ。  私だって、できればお友達と約束して一緒に遊びたいと思うよ。  そうすれば、お母さんだって、喜ぶし・・・。  でも、今、クラスの中にいないんだよ。  一緒に遊んで楽しいなって思うようなお友達が。誘ってくれるお友達もいるよ。  けれど、一緒に遊んでも、あんまり楽しくないの。  趣味が合わないって言うのかな・・・。  私がおもしろいなって思っても、それをおもしろいって思ってくれる子がいないんだ。  ちょっとさびしいけど、仕方ないよ」  ☆★☆ こんなふうに話しを聞いてあげれば良かったのか ☆★☆  美香子が、こんなふうに自分の気持ちを話してくれたのは、初めてのことでした。  いつもは、学校でのことを聞いても、「別に・・・」と、素っ気ない返事しか返ってこなかったのです。  こんなに素直に自分の気持ちを話してくれたことに、私は、ちょっとびっくりしました。  ただ、その理由は、自分でも何となくわかっていました。  それは、美香子の話を聞く時の私自身の気持ちの変化です。  これまでの私は、  <美香子が仲間はずれにされていたらどうしよう>と心配したり、  <どうして、もっと積極的になれないのかしら!>とイライラしたりしながら、美香子の話を聞いていました。  私自身に気持ちのゆとりがまったくなかったのです。  それが、この時は、ゆったりとした気持ちで美香子の話を聞くことができました。  <不思議なものだな。   自分の気持ちがゆったりとすると、相手の気持ちもゆったりしてくるのかもしれないな、   今日の美香子は、本当にリラックスしている感じがする。   こうやって美香子の話を聞いてあげれば良かったのか>  そんなふうに、思いました。  ☆★☆ 美香子にセルフ・カウンセリングをすすめてみよう ☆★☆  美香子の話から、美香子とお友達との関わりがおぼろげながら見えてきました。  美香子は、お友達から仲間はずれにされているわけではありませんでした。  美香子のことを誘ってくれる友達もいるのです。  ただ、一緒に遊んでいて、楽しいと思えないから、美香子の方からは、あえて誘おうとしないだけだったのです。  ただ、ひとつだけ、ちょっと気にかかったことがありました。  それは、『ちょっとさびしいけど、仕方ないよ』という美香子の言葉でした。 『仕方ないよ』という言い方に、自分に言い聞かせるような、雰囲気を感じました。  本当は、美香子も、趣味の合うお友達が欲しいのではないでしょうか。  けれども、そのようなお友達に出会うことができずに、さびしい思いをしているのではないでしょうか。  子どもながら、こんなさびしさを自分の胸のうちに納めてきた美香子が、何ともいじらしく感じられました。  ふと、<セルフ・カウンセリングを美香子にすすめてみたらどうかしら>と思い立ちました。  私は、記述の中に、自分の気持ちを思う存分書き表すことで、心のゆとりを取り戻すことができました。  美香子も、日頃感じていることを、記述の中で書くことで、少し気持ちが楽になるかもしれません。  ■美香子の書いた記述  【場面説明】  学校の教室で。20分休みになった時のこと。  私は、窓から、真理恵ちゃん達が校庭でドッジボールをしているのを見ていた。  【場面記述】  真理恵ちゃんが窓のところまで走ってきた。  真理恵ちゃんが    「ねえ、美香子ちゃんも一緒にドッジボールやらない?美香子ちゃん、いつも窓から見ているんだもの。     見ているよりやった方がおもしろいよ」と言った。  私は<困ったな。何て言って断ろう。真理恵ちゃんたら、私が窓から見ていたから、やりたいと思ったんだ。     私、ドッジボールって苦手なんだ。     うまくボールを受けることができないし、ボールをうまく投げることもできない。     ラインの中に入っている時は、いつボールが当たるか、どきどきしていなくてはいけないし。     ラインの外にいる時は、投げるのが上手な子にパスするだけだから、退屈だし。     こうやって見ているだけの方が楽しいわ。     瑞穂ちゃんとか、和美ちゃんとか、     ドッジボールのうまい子が、強いボールをとったり、投げたりするのを見ていると、何だかわくわくしちゃう。     他の、いろんな遊びをしている子たちを見ているのも好き。     サッカーをしている子もいれば、バスケットのゴールにボールを投げている子もいる。     友達同士で、おしゃべりをしていても、楽しそうにしている子もいれば、つまんなそうにしている子もいる。     みんなどんな気持ちでいるのかな。     あれこれ思って、見ていると、あっという間に時間がたってしまう。     でも、こんなこと話したって、きっとわかってくれないだろうな。    『見ているだけなんて、つまんないじゃない』って言われるに決まってる。     どうしよう。断ったら、真理恵ちゃん、むっとするだろうな。     せっかく声をかけてくれたのに、断るのは悪いな。真理恵ちゃんに嫌われたくない。     やっぱり、みんなにつき合っておく方がいいのかもしれないな>と思った。  私は「うん、私も入れて」と言った。  真理恵ちゃんが「いいよ。早く、おいでよ」と言った。  私は<あぁ。いやだな。ドッジボールなんかしたって、全然、楽しくないよ。     みんなに合わせるの、ほんとうに疲れるな。でも、まあ、いいか。今日は、早く帰れる日だもん。     家に帰ってから、あの本、読もう>と思った。  ☆★☆ 「本当に悪いことしたわ」 ☆★☆  美香子は、思いのほかスムーズに記述を書きあげることができました。  もともと、日記を書くのが好きな子だったので、書くことには慣れていたようです。 「あの日、学校であったことを書いてみるね」と言いながら、すらすらと記述用紙に鉛筆で書き入れていきました。  美香子の書き上げた記述を読んでみて、  <なるほど、あの日は、こんなことがあったのか>と腑に落ちる思いがしました。  あの日、美香子が、あんなにうれしそうに学校から帰ってきた理由が、初めて理解できた気がしたのです。  美香子は、いやだな、という気持ちを我慢して、お友達と遊んできたのです。  家に帰れば、大好きな本が読める、ということを楽しみにして・・・。  それなのに、私は、学校から帰って来るなり、友達と遊ぶ約束ができたか、と問いただしてしまいました。  その時の美香子の暗くなってしまった気持ちが、本当によくわかるような気がしました。  私は、美香子に 「よく書けているね。この時の美香子の気持ちが本当によくわかる。こんなことがあったんだね。  これじゃぁ、“家に帰ってきて、お友達と約束してきた?”なんて聞かれたら、いやな気持ちになるよね。  お母さん、本当に悪いことをしたわ」と言いました。  美香子は、少し照れたような顔をして、「別に良いよ。そんなにたいしたことじゃないから」と答えました。  ☆★☆ 「友達に自分の気持ちを話してみよう」 ☆★☆  次に、私は、美香子に、自分の書いた記述を繰り返し読んでみるように言ってみました。  美香子は「わかった。やってみる」と言って、自分の記述を読み始めました。  しばらくして、美香子が、はっとしたようにこう言いました。 「ねえ。お母さん。私、この時、『うん、私も入れて』としか言ってなかったんだね」と言ったのです。  私も美香子の書いた記述を見てみました。  確かに、この時、美香子が実際口にした言葉は、それだけです。  後は、すべて、心の中でつぶやいた心のセリフです。 「本当だ。こんなにたくさんある記述の中で、美香子が言ったのは、この一言だけだったんだね」と私は答えました。  美香子は 「もし、私が真理恵ちゃんだったら、 “美香子ちゃん”がこんなこと考えているだなんて、思いもつかなかったと思うよ。 “美香子ちゃん”は、『うん、私も入れて』って言っているんだから。 《やっぱり入れてほしかったんだ》って思うだろうな。  このまんまじゃいけないよね。私、どうせわかってくれないって、はじめから思ってあきらめてたけれど。  そうじゃないかもしれない。  自分の気持ちを書いている時、《私ってこんなこと感じていたんだ》って、はじめて気づいたの。  これまでは私、自分の気持ちがわかってなかったのかもしれない。  自分でもわかってなかったら、友達がわからないのは当然だよね。 《そうか。こんなことを感じていたんだ》ってわかれば、自分の気持ちを友達に伝えることができるよね。  そうすれば、気の合う友達だって見つかるかもしれない」と言いました。  ☆★☆ 娘とともにセルフ・カウンセリングを続けていこう ☆★☆  美香子の表情は、いつになく晴れ晴れとしていました。  記述の書き方と読み方を手ほどきしただけで、  美香子は、自分で自分の問題に気づき、その解決方法まで考え付くことができたのです。  私は、<美香子は、とても大切なことを経験したな>と思いました。  私も美香子とともに、自分を見つめてみたい、と思いました。  今、考えているのは、私の小学生時代のいじめられた経験を、一度書いてみる、ということです。  ちょっとつらい思い出ですが、  きっと、その時のことを、見つめてみることで、新しい自分に気づけるかも知れません。                           つづく・・・  次回は    「 お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 5 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html              →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止はこちら ⇒ 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