※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 384 号  2023 年 3月   1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    新型コロナウィルス感染症の影響で苦しみのうちにあるすべての皆さまへ    心よりお見舞い申し上げます。    またその方々のために献身的に働いておられる医療関係者の皆さまへ    そして社会のライフラインを維持するために働かれている皆さまへ    感謝申し上げますとともに一日も早く元の平穏な日々に戻りますことを    心よりお祈りいたします。     **************************************    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」    334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」    356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」    376号〜 新連載「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」  バックナンバーはこちら→ https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」       中・高校生の心が見えてくるセルフ・カウンセリング                                  渡辺康麿著  より抜粋                         ( vol . 9 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          ─ お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 ─             ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          2 その口のきき方は何よ!           “聞きたい、でも、我慢しなくちゃ”                     自分の中の葛藤に気づいて      相沢芳子             息子が自分から話すようになって来た!              ( 体験記 2 ー 後半 )   前号からの続きですので、バックナンバー383号から      お読みいただくとわかりやすくなっています。  ☆★☆ 待つことができなかった気持ちも大切に受けとめてあげましょう ☆★☆  一生懸命、浩史とのよりよいかかわり方を考えて来たのに、それが、裏目に出てしまい、  私はどうしてよいかわからなくなってしまいました。  思いあまって、私は、講師の先生にお手紙を書いてみました。  講座の中で、先生は、ご自分の住所を教えて下さり、 「何かあったら、いつでもお手紙くださいね」と、おっしゃってくださっていたのです。  お手紙を出して、しばらくして、先生から、お返事が来ました。  そこには、課題に取り組んだことへのねぎらいの言葉とともに、こんなことが書かれていました。 『息子さんの気持ちを理解したい、と願うお気持ち、お手紙から伝わって参りました。  記述を読み返して、相沢さんは、ご自分が、息子さんを問いつめていたことに気づかれたのですね。  また、息子さんの様子を、ありのままに見ることで、  息子さんの気持ちが自然に見えてくるのではないか、と考えられたのですね。  そして、そのお考えにもとづいて、息子さんを問いつめずに、じっと見るようになさってみたのですね。  セルフ・カウンセリングで得た気づきや考えを早速、日常生活に生かされたことは、  とてもすばらしいな、と思いました。  ただ、その結果、かえって息子さんが、部屋にこもるようになってしまわれたこと、  さぞ、心を痛めておられることと思います。  相沢さん。相沢さんが、今回の探究によって気づかれ、考えられたことは、  どれも、とても的確な気づきであり、考えであったと思います。  ただ、ちょっと心にかかるのは、  相沢さんが、この記述に取り上げた出来事のなかでのご自分の対応を、  良くない対応と感じて、ご自分をお責めになっておられるのではないかな、ということです。  確かに、相沢さんがおっしゃるように、  もし、この時、息子さんの気持ちが落ち着くまで、もう少し待ってあげることができたなら、  また、違った展開になっていたかもしれませんね。  けれども、この場面において、相沢さんの中には、  息子さんの気持ちを問いかけずにおられないお気持ちがあったのではないでしょうか。  息子さんが落ち着くのを待つことが出来なかったお気持ちも、  息子さんに問いかけざるを得なかったお気持ちも、  相沢さんご自身の、かけがえのないお気持ちなのではないでしょうか。  ご自分のお気持ちも、否定することなく、大切に受けとめて上げられるとよいですね。  もしよろしければ、今回お書きになった記述を、もう一度、読み返してごらんになりませんか?  何度も何度も読み返すことで、この時、このようにせざるを得なかったお気持ちが、きっと見えて参りますよ。  相沢さん。ご自分のお気持ちを無理に抑える必要はないのですよ。  ありのままの自分の気持ちを見つめることで、  きっと、相手の気持ちを大切にするだけでなく、  ご自分自身の気持ちも大切にした、解決方法が見えて参りますよ』  私は、先生のお手紙の中の“自分の気持ちを無理に抑える必要はない”という言葉にはっとしました。  そうです。私は、自分の気持ちを無理に抑えていたのです。  浩史の様子を黙って見ている時も、  本当は、あれこれ話しかけたい気持ちを無理に抑え込んで見ていたのです。  息子の気持ちが落ち着くのを待つことが出来なかった気持ちも、  息子を問いつめざるを得なかった気持ちも、否定することなく、そのままに受けとめる。  こんな考え方があるなんて、思ってもみませんでした。  私は先生の言葉を信じて、もう一度記述を読み返すところから始めてみよう、と思いました。  ☆★☆ 母親としての立場を守ろうとしていたんだ! ☆★☆  私は、改めて記述を読み返してみました。  一度、二度と読み返すうちに、  私は、自分が、ある心のセリフを読む時、ちょっと嫌な気分になることに気づきました。  それは、  《少しは、私の身になってよ。後で親だけが知りませんでした。  では、みっともなくて、立場がないじゃない》という心のセリフでした。  この心のセリフ以外の個所は、  <うん、うん。この時、こういう気持ちだったのよね>と、読み進むことができるのです。  ところが、この心のセリフだけは、自分の気持ちを込めて読むことができないのです。  カラーの画面のなかに、モノクロの画面が紛れ込んだような感じです。  <なぜだろう。なぜ、この心のセリフだけ、自分の実感を添わせることができないのだろう>  そんな疑問を感じながら、もう一度、記述を読み返していた時です。  ふっと、以前、父母会で、先生から息子のことを注意された時のことが、思い出されました。  息子は、学校では禁止されているウォークマンを持っていたらしいのですが、  私は、先生から指摘されるまで、そのことに、全然気づかずにいました。  先生から「お母さんがもう少し気をつけていただかないと・・・」と、  やんわり注意され、私はいたたまれないような気持ちになりました。  私は、はっとしました。  <そうか。その時の、身も縮むような思いを、もう二度と味わいたくない、という思いがあったのか。   それで、浩史から学校でのことを、根掘り葉掘り聞き出そうとしていたのか>と気づいたのです。  そして、急に肩の力が抜け、つき物が落ちたような気になりました。  <なーんだ。そんなことに私は、こだわっていたのか。   私がいくら、浩史の行動を全部把握しようと思ったって、それは不可能なことじゃない。   それなのに、そんなことにこだわって、躍起になって、浩史から話を聞き出そうとしていたなんて。   何てばかなことをしていたんだろう>そんな気持ちが、胸の奥から起ってきたのです。  ☆★☆ 問題が問題でなくなって来た ☆★☆  今回の探究で、私は、さまざまなことに気づきました。  私が気づいたことのひとつは、浩史と話らしい話ができなかったのは、  不安にかられて根掘り葉掘り話を聞き出そうとする私の態度に原因があった、ということです。  この探究をするまで、私は、原因は、浩史の反抗的な態度にあると考えていました。  けれども、私自身が、浩史の反抗的な態度を引き出してしまっていたのです。  二つ目に気づいたことは、自分の気持ちに無理をしても、本当の問題解決は起こらない、ということです。  私は、これまでの自分の態度を反省して、浩史を問いつめずに、浩史の様子を黙って見ていよう、と考えました。  自分なりに、浩史とのかかわり方を考えたことは、けっして悪いことではなかったと思います。  けれども、私は、自分の中にある、浩史を問いつめずにはおれない気持ちを、無理に抑えつけていました。  自分の中で、  <浩史の気持ちを聞き出したい。でも、我慢しなくちゃ>と、二つの気持ちがいつも葛藤していたのです。  結果は、自分の中の本音の気持ちを抑え込むことで精いっぱいで、  浩史の気持ちを考える余裕を失ってしまったのです。  そして、三つ目に気づいたことは、  自分の中に、母親としての立場を守りたいという思いがあった、ということです。  私が、浩史の気持ちを聞き出したかったのは、  息子の気持ちを把握していないことを、学校の先生などに指摘されることを、恐れてのことだったのです。  これらの気づきは、すべて、自分自身についての気づきです。  自分が、息子に対して、どのようなかかわり方をしていたか、  また、自分が息子とかかわる時、どのような気持ちでいたか、ということに、気づいたのです。  私は、セルフ・カウンセリングを学び始めた動機は、息子の気持ちを知りたい、ということでした。  その動機から考えれば、今回の気づきは、あまり役に立たない気づきであると言って良いかもしれません。  私が知りたかったのは、自分の気持ちではなく、息子の気持ちだったのですから。  けれども、自分の気持ちに気づくことで、何とも言いがたい落ち着きを私は感じることができました。  何かが、心の中からストンと落ち着いたような感じがしました。  すると、不思議なもので、  これまで感じていた、このままではいけない、と言うようなあせりといら立ちの気持ちが、  スッーとおさまっていったのです。  もちろん、息子の反抗的な態度はあいかわらずです。  ひどい言葉づかいも改まっていません。  けれども、そんな息子を見ていても、以前ほど、イライラしたりハラハラしたりしなくなってきたのです。  ■半年後に書いた記述  記述〈2〉【オレ、明日休むから】 【場面説明】  浩史は学校から帰って来るなり、カバンを床にバサッと置き、こたつに入ってひっくり返った。  私は<ずい分不機嫌な顔だな。何があったのかしら。聞きたくなるのよね、こういう時って。     でも、あまりつついたら、かえって言わなくなるだろうな。     本人が言い出すまで、とりあえず聞かないでおこう>と思った。  私は「シュークリームあるけど食べる?」と言った。  浩史は天井を見ていた。  私は、冷蔵庫からシュークリームを持ってきた。  私は「明日から短縮授業だったわよね」と言いながらシュークリームをこたつの上に置いた。  浩史は「オレ、明日休むから」と言った。  私は<ほら始まった。ちょっといやなことがあると、すぐ休むって言うんだから。     本当に嫌になる。でも、大したことでもないのにって決めつけてしまうのも気の毒だわ。     ここは穏やかに、穏やかに。浩史の気持ちをちょっと聞いてみよう>と思った。  私は「そう、休むの。どこか具合でも悪いの?」と言った。  浩史は「悪かねェよ」と言った  私は「悪くないのに休むの」と言った。  浩史は天井を見ていた。  私は<いったいどうしたというのかしら。さっさと言えばいいのに。     ああ、私、またあせってるな。聞き出して早く安心したいんだ。     浩史は、だいぶ険しい顔しているな。言い出すまで、もう少し時間がかかりそうだ。     あせらずに、本人の口から話が出てくるまで待ってみよう>と思った。  浩史は「どうせ明日はホームルームだけだ」と言った。  私は「休んでも成績には関係ないか」と言った。  浩史は「そんなんじゃねェよ。Tのやつ、どうせオレのこと持ち出すに決まってるんだ。      くだらねェホームルームだから休むんだよ」と言った。  私は<T先生と何かあったな>と思った。  浩史はシュークリームを食べ出した。  私は「そう、休むんなら、お母さんも明日少し寝坊できるか」と言った。  浩史は「Tのやつ、授業中オレの所に来て、急にオレの手をたたきやがった」と言った。  私は<たたいたですって!?     何もないのに先生が急にたたくはずないわ。この子何かやったんじゃないかしら>と思った。  私は「ヘェー、先生がそんなことしたの?それはひどいじゃない。どうして?」と言った。  浩史は「隣のBと後ろのNが何かゴソゴソやってたから、オレは何やってんのか見てただけなのによ」と言った。  私は<先生、B君と浩史を間違えたのかな。     でも理由も聞かずに急にたたくのは、やりすぎじゃないかしら。     もしそうなら、浩史がちゃんと先生に言えばいいのに>と思った。  私は「T先生、B君と間違えちゃったのかしら。間違いですって言えばよかったのに」と言った。  浩史は「オレが言おうとしたらさ、Tのやつ、     『言い訳するな。お前は普段からオシャベリも多いし、まわりにチョッカイも出す。      皆の迷惑だ。もし言いたいことがあれば明日のホームルームの時に、反省と一緒に言え』だとよ。      頭にくるぜ。いつオレが迷惑かけたんだよ。ふざけるんじゃねェよ。今日は何もしてねェのに」と言った。  私は<今日は何もしてねェって言ったって、普段が普段だから誤解をうけるんじゃない。     普段の態度を改めなくちゃ、しょうがないわょ。     でも、そう言っても、本当に何もしてないのなら、やっぱりくやしいだろうな>と思った。  私は「お母さんだって、してもいないことで注意されたり、たたかれたりしたら、頭にくるわ」と言った。  浩史は「だからオレ明日休む」と言った。  私は<やっぱりそこへ行くのか。しょうがない、少しほうっておこう>と思った。  私は「そう」と言った。  この後、浩史はテレビを見たり、雑誌を読んだりして、自室に引き上げて行きました。  夕食も普通にとって、もう休もうかという時、浩史は私の所に来て、 「オレ、やっぱり明日行くから」と言いました。  自分で先生に説明する決心をしたのです。  ☆★☆ 「Tにも、立場ってもんがあるんだろ」 ☆★☆  翌日、浩史が学校から帰って来た時のことです。  私はホームルームがどんな様子だったのかとても気になっていました。  浩史の様子は普段とあまり変わらないように見えました。  そこで私は、先生の誤解が解けたかどうか聞いてみました。  すると、浩史は「Tのやつもしぶといぜ。自分の間違いは認めようとしないで、 『隣の人がそういうことにしていると気づいていながら、隣りの人に注意できなかったのは残念でした』だとよ」  と言いました。  それを聞いて私は、  <間違ってたたいたとわかったなら、あやまればいいのに、   T先生もずい分負けずぎらいなのね。あやまることが、先生の沽券にかかわるとでも思っているかしら。   正直にあやまってしまった方が、先生と生徒の関係も、もっとよくなるのに、残念だわ>と思いました。  そして今度は私の方がカッカッとして来たのです。  ところが、当の浩史はわりと平然としています。  そこで私は「浩史はそれでいいの」と聞いてみました。  すると、浩史は 「悪いったってしようがねェだろ。Tにも先生としてのお立場というものがあるんだろう。  やってらんねェよな」と言いながら、二階へ行ってしまったのです。  やってらんねェ、と言いながら、浩史の様子は、特に先生を責めているようでもなく、  むしろサバサバしているように感じられました。  親の欲目かもしれませんが、何だか急に、大人びてきたようで、ちょっとびっくりしてしまいました。  ☆★☆ 感情にかられず、ちょっと立ち止まれるようになれた ☆★☆  初めてセルフ・カウンセリングに出会ってから、半年の間、  私は気にかかっていたことがあると、すぐにそれを記述に書いてきました。  そんな積み重ねの中で、いつの間にか、私の浩史への対応は変わってきたようです。  私の対応が変わったことで、浩史の態度にも変化が起こっています。  以前書いた記述では、浩史はぷいと自分の部屋に引きこもっていますが、  今回は、自分の気持ちを私に話してくれただけでなく、  浩史自身がどうすれば良いかを考え、それを実行することができたのです。  私は、自分や浩史の変化に、とてもうれしくなってしまいました。  それで、次の講座の時、初めて書いた記述と、今回書いた記述を先生にお見せしてみました。  先生は、二つの記述を読み比べてから、こうおっしゃいました。 「今回お書きになった記述の相沢さんの心のセリフを読ませていただくと、  相沢さんが、息子さんの言葉に気持ちを波立たせながらも、  その場にちょっと立ち止まることができていることがわかります。  腹立ちやいら立ちやあせりなどの感情にかられずに、  ちょっと立ち止まる心の余裕が、相沢さんの中に生まれてきています。  その点が、すばらしいな、と思いました。  私たちは、人間関係において、“感情”というものを、悪者にしがちです。 『あの人は、すぐ感情的になるから、つき合いにくい』というようにです。  確かに、感情にかられてしまうと、ありのままの相手の姿も、  そして、ありのままの自分の姿も見失ってしまうことになります。  けれども私は、やみくもに、感情が起こってくることを恐れる必要はない、と考えています。  自分の中に起こっている感情に気づき、ちょっと立ち止まる余裕さえあれば、  その感情を生かした、いきいきした交流が可能になるのではないでしょうか。  感情というのは、私たちの気持ちの一番いきいきした部分なのですから。  今回の相沢さんのように、ちょっと立ち止まることができれば、  自分の感情は感情として受けとめて、あらためて相手の姿を見つめることができるのです。  そして、さらに少し時間を置き、相手も自分も気持ちが落ち着いている時に、  自分の中に起こった感情について、相手に伝えてあげると良いかもしれません。 『あの時、あなたがこういった時、私は、こんな気持ちになったの』というようにです。  その時その時の感情にかられて、  それをそのまま相手にぶつけたなら、良いかかわりをしている相手であっても、  その関係はこじれてしまうことでしょう。  けれども、自分の感情を相手にわかるように説明することで、  これまで以上に深い人間関係が生まれてくことも可能なのです。  ☆★☆ セルフ・カウンセリングは私のライフワーク ☆★☆  私は、先生の言葉に、心から納得することができました。  セルフ・カウンセリングをしてきたことと、  浩史とのかかわりが上手にできるようになったことの関係が、  初めて、はっきり見えて来たように思えたのです。  また、先生の『感情を生かした、いきいきした交流が可能になる』という言葉に、  また、新たな宿題が私に出されたような気がしました。  学生時代、先生に宿題を出されると、とても気が重くなりました。  けれども、今回、先生が出して下さった宿題は、やってみることがとても楽しみな宿題でした。  <今度、浩史に対して腹が立つことがあったら、   その時のことを記述に書き、そこに書いた自分の気持ちを、タイミングを見て、浩史に伝えてみよう。   浩史はどんな顔をするかしら>そんなことを考えただけで、何だか、うきうきして来るのです。  息子とのかかわりが楽しみになるなんて、思ってもみないことでした。  初めて講座に出席した時、  先生は『親子関係の問題は、どの問題もつきつめてゆけば、  親と子のコミュニケーションの問題にいき着くのではないでしょうか』とおっしゃいました。  その言葉を今、私は、あらためて思い返しています。  自分の気持ちを伝え、相手の気持ちを聞く、  それが、育児というものだったんだな、と気づいたからです。  そして、それが、“育自”でもあるのだ、とも感じています。  どうやら、セルフ・カウンセリングは私のライフワークとなりそうです。                           つづく・・・  次回は    「 お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 3 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html              →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会  〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです