※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」     をお読みいただきありがとうございます。 4月15日にお送りした第 387 号に誤りがありました。          心よりお詫びして、訂正いたします ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 387 号  2023 年 4月   24日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」 334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」 356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」     376号〜 新連載「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」  バックナンバーはこちら→https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」       中・高校生の心が見えてくるセルフ・カウンセリング                                    渡辺康麿著  より抜粋    ( vol . 12 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          ─ お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 ─     ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++              4 皆にできることは、            あなたにもできるでしょ!                      自分のモノサシで            息子をしばっていたことに気づいて    田村恵美子            息子には息子の良さがあったんだ! ( 体験記 4 ー 前半 )  ☆★☆ 自分のことには興味はないのだけれど ☆★☆  私が、初めてセルフ・カウンセリングと出会ったのは、二年前、市の公民館で開かれた婦人学級でのことでした。  もともとカウンセリングに興味があったので、セルフ・カウンセリングと聞き、  カウンセリングの勉強ができるのではないかしら、と思って応募したのです。  講座の中で、講師の先生は、人間の心のからくりについて、とても具体的にわかりやすく説明して下さいました。  カウンセリングに興味があるとは言え、私は、これまで、専門的な学習をしたことがありません。  <もし、先生が心理学の専門的なお話をされるようなら、ついていけないだろうな>と思っていたのですが、  そんな心配は、まったく必要ありませんでした。  ただ、ひとつだけ、ちょっと引っかかることもありました。  セルフ・カウンセリングの方法について、説明を受けた時、  先生は「セルフ・カウンセリングというのは、自分自身を見つめるための方法なのですよ」とおっしゃったのです。  私は、自分自身の気持ちには、何の関心もありません。  自分の気持ちは、誰よりも自分が一番良くわかっている、と思うからです。  それよりも、自分以外の人達の気持ちを理解するためにはどうすれば良いのかを知りたい、  と当時の私は考えていました。  <セルフ・カウンセリングが、自分の気持ちを知るための方法なら、   ちょっと私が求めているものとは違うのかもしれないな。   セルフ・カウンセリングの実習が始める時点で、講座に出るのをやめようかしら>  そんな思いが私の中によぎりました。  けれども、それももったいないような気がして、  結局、私はセルフ・カウンセリングで、自分自身を見つめてみることにしました。  ☆★☆ 洋一のことを取り上げてみよう ☆★☆  セルフ・カウンセリングは、日常生活の一場面を取り上げ、その時のことをできるだけ具体的に書く、  というところからスタートしました。  どのような出来事を取り上げれば良いのだろうか、と迷っていると、  先生が「どんな場面でも良いのですよ。  最近、心にかかっているようなことはありませんか。  そのことに関する出来事を取り上げてみても良いかもしれませんね」と言うアドバイスをくださいました。 “心にかかっていること”と聞き、まず、思い浮かんだのは、長男の洋一のことでした。  洋一が中学に入学して、半年がたちます。洋一は、現在、野球部に所属しています。  四月には、「僕、野球部に入るよ。一生懸命練習して絶対レギュラーになるんだ」と、張り切っていました。  ところが、夏休みを過ぎた頃から、次第に洋一の口数が減り、顔つきに生彩がなくなってきたのです。  私が「何かあったの?」と声をかけても、「別に」と言って、すぐ、自室に引き上げてしまいます。  洋一のことが心配だけれど、それ以上問いただすこともできない、という状況の中で、  私は少しあせっていました。  私は、洋一とのかかわりを見つめてみることにしました。  ■場面 〈1〉 【お母さんが信じないなら、もういいよ】 【場面説明】  夕食の準備をしていたときのこと。  いつもは、自室に引きこもってる洋一が、珍しく食堂に下りてきて、私に話しかけてきた。 【場面記述】  私は、テーブルに食器を出していた。  洋一は、私の前の椅子に座った。  私は<洋一は何を話したいのかしら?いつも、呼ばなければ来ないのに、自分から来るなんて珍しいな>と思った。  私は「どうしたの?何か話があるの?」と言った。  洋一は「僕さあ、いやなんだよ」と言った。  私は<いやって何がいやなのかしら?野球部のことかしら?>と思った。  私は「野球部のこと?」と言った。  洋一は「うん。やめちゃいたいんだよ」と言った。  私は<やめたいですって?とんでもないわ。急に、どうしたって言うのかしら。     そんなに簡単にやめてもらいたくないわ。せっかくここまで頑張ってきたのに。     もったいないじゃない>と思った。  私は「やめたいの?どうして?」と言った。  洋一は「つらいんだよ。僕には、野球部は向かないんだ」と言った。  私は<向かないなんて、なぜそんなことを言うのかしら。そんなこと絶対にないわ。     あんなに張り切って、やってたじゃない。まだ始めて六か月よ。もうちょっと頑張ってみればいいのに。     我慢して続けていれば、また、気持ちも変わってくるかもしれないのに>と思った。  私は「そんなにつらいの?」と言った。  洋一は「練習が、とてもきついんだ。みんなは、それをこなしているけれど、僕にはとても無理なんだ。      ついていけないよ」と言った。  私は<え?ついていけない?ショックだわ。洋一がみんなについていけないなんて。     ううん。そんなことあるはずないわ。だって、洋一は、もう昔の洋一とは違うのよ>と思った。  私は「そんなことないでしょう?皆にできることが、あなたにできない訳がないじゃないの。     今は苦しいかもしれないけど、もうちょっと頑張れば、きっと大丈夫よ。     もうちょっと我慢してみたら?」と言った。  洋一は「皆にできても、僕にはできないんだ。本当だよ。お母さんが信じないんなら、もういいよ。      もう、何も話さない」と言った。  洋一は立ち上がった。  洋一は、食堂を出て行った。  ☆★☆ そのときのことがリアルによみがえってきた ☆★☆  私は、洋一が、つらそうにしているその理由を知りたいと思っていました。  けれども、実際に、洋一から「みんなについていけない」という理由を聞いた時、  私は、その理由が認めがたいもののように感じました。  <なぜ、そんなふうに感じてしまうのかしら。頑張ればできるはずなのに>  と洋一を責めるような気持ちになってしまったのです。  記述をしていると、そのような気持ちがよみがえってきて、  まるで、その場に再び立ち返ったように、私の気持ちは大きく波立ちました。  書き終って、はっと気づくと、私は鉛筆を手に、一人食堂のテーブルに向かっていました。  何だか、不思議な感覚でした。  私は、こうして食堂で一人で神に向かってハラハラしたりドキドキしたりしていたのです。  <記述を書いていると、本当にリアルにそのときのことを振り返れるんだな>と新鮮な驚きを感じました。  ☆★☆ 洋一の言葉が私の心に突き刺さった ☆★☆  次に、書きあげた記述を読み返してみました。  今度は、先ほどのような、ハラハラ、ドキドキするようなことはありませんでした。  けれども、それに変わって何だかとても憂鬱な気持ちが起こってきました。  洋一は、私に助けを求めてきたのです。  それなのに私はそんな洋一の気持ちを受けとめるどころか、  自分の方が動揺してしまって、一人で腹を立てています。  この時の洋一の気持ちを考えると、胸が絞めつけられるような気がしました。  その時は何も感じなかった、  洋一の「お母さんが信じないんなら、もういいよ。もう、何も話さない」と言う言葉が、  私の心に突き刺さりました。  先ほどは、洋一に向かっていた非難の矛先が、今度は自分自身に向かってしまったのです。  ☆★☆ こんな気持ちになるのは、私だけではないんだ ☆★☆  私の胸のうちには、自分を許せないような、何ともやりきれない気持ちがいっぱいになっていました。  これから、私はいったい、どうすれば良いのでしょうか。  私は途方に暮れてしまいました。  ふと思いついて、私は、講座の時に取っていたノートをあらためて読み返してみました。  何かヒントがそこに書いてあるかもしれない、と思ったからです。  ノートには、“記述を書き終えたら、繰り返し読むこと。  自分を責めることなく、相手を責めることなく、  この時の自分の気持ちを繰り返し味わい直す”と書かれてありました。  この“自分を責めることなく、相手を責めることなく”と言う一節を目にした時、私はあっと思いました。  私は、まさに洋一を責め、自分を責め、苦しんでいたのです。  まるで、私がこんな気持ちになることを見越していたようなその言葉に、  私は自分の気持ちが少し楽になるのを感じました。  この言葉に出会うことで、  自分を責めるのはやめよう、相手を責めるのはやめよう、と思ったわけではありません。  けれども、このように書かれていることで、  <ああ、こんな気持ちになるのは、私だけではないのだな>とちょっとホッとしたのです。  ☆★☆ 抑えていた思いが出てきた ☆★☆  少し安心したせいか、再び記述を読み返してみようという気が起こってきました。  私は、繰り返し繰り返し、記述を読み返してみました。  すると、読むたびに、決まって引っかかる個所があることに気づきました。  それは<もう、昔の洋一とは違うのよ>という私の心のセリフでした。  ここ以外の個所は、すらすらと読み進むことができるのです。  ところが、この心のセリフを読むと、  なぜか、ひと呼吸おいてからでないと次のセリフに読み進むことができないのです。  <なぜ、ここでひと呼吸おいてしまうのかしら>私は不思議に感じました。  不思議に感じながらも、なおも、繰り返して読み返してみました。  すると、自分が、ひと呼吸おくことで、何かが心の底から出てくるのを抑えていることに気づきました。  <私は、何を自分の心の底に押し込めているのだろう>あらためて自分に問いながら記述を読んでいると、  “もう、昔の洋一とは違うのよ”という心のセリフに続いて、  ふいに、こんなセリフが、自分の中が」から出てきました。  <お父さんも私も、これまで、一生懸命あなたの身体のことを考えて努力してきたわ。   それなのに、野球部をやめるだなんて。   それじゃ、昔の洋一と変わらないじゃない。   私たちの努力はまったくムダだったということなの?>  ☆★☆ 自分の努力がムダだったとは思いたくなかったんだ ☆★☆  この心のセリフが出てきた時、自分がこれまで、抑えていたのは、こんな思いだったのか、  と初めて納得するような気がしました。  思い返せば、洋一は幼い頃から、からだの弱い内気な子どもでした。  未熟児で生まれたこともあって、洋一に、健康な身体と、人並みの運動能力を持たせることが、  私達夫婦の一番の関心事でした。  私は、栄養面で気をつかいましたし。  夫は、休みの日は、できるだけ洋一を外に連れ出しました。  小学校低学年まで、病弱で欠席が多く、小さくひ弱な身体をしていた洋一も、  私たちの努力のかいあってか、高学年になると、しっかりした身体つきになり、  めったに病気をすることもなくなりました。  私も夫も、それを何よりもうれしく思いました。 「皆にできる練習が僕にとってはきつい。ついていけない」という洋一の言葉は、  過去のひ弱な洋一の姿を、私の胸に再び呼び起こしました。  そして、洋一が以前のままの弱い洋一であると言うことは、私や夫のこれまでの努力がムダだった、  ということになってしまいます。  <私は、自分のやって来たことは正しかったんだ、と思いたかったんだな。   それがムダな努力だったとは思いたくなかったんだな。   でも、それは、親のエゴのような気がして、そんな気持ちを自分で抑えていたんだな>  この時、洋一の気持ちをそのままに受けとめてやれなかった自分の心の動きに、初めて気づきました。  そしてまた、受講し始めたころに感じていた  <自分の気持ちはわかっているから自分自身を見つめる必要などないのに>という疑問が、  大きな間違いであったことにもあらためて気づかされました。  私の中には、自分でも気づかないさまざまな気持ちが隠されているのです。  私の中に初めて、自分の心に対する興味が生まれてきました。  ☆★☆ 『野球部をやめれば?』と言ってやろう ☆★☆  初めて書いた記述で、私は、洋一の気持ちを受けとめてやれない自分の思いを、見つめてみました。  そして、洋一に対する“野球部をやめないでほしい”と言う思いの奥に、 “洋一の身体を丈夫にするように心を砕いてきた、これまでの努力がムダだったと思いたくない”  という思いがあることに気づきました。  また、そのことを、言葉としてはっきりと自覚していない時、  私は、そう思うことが、とても認めがたいように感じていました。  それで、自分でも気づかないうちに、その思いを、自分の中におしこめていたのです。  ところが、“自分の中には、こんな思いがあったんだ”“それを認めがたいと思っていたんだ”と気づくと、  不思議と、それが、大したことでもないように思えてきました。  <親というものは、しょうがないものだな。   でも、子どもに対してそれほど入れこんでしまうのが、親というものなのかもしれないな>と、  思わず苦笑してしまいました。  そんな自分を認められるような気持ちになってきたのです。  何となく、洋一が野球部を続けるか否かは、大した問題ではないような気がしてきました。  <そうだ、今度、洋一に、『野球部がつらかったら、やめれば?』と言ってやろう。   それで、今のつらい気持ちを聞いてやろう>そんなふうに思えるようになりました。                 以下、次号(後半)へつづく・・・    ・・★・・ 編集後記 ・・★・・  季節の変化とともに、  進級、新入の時を迎えています。  新たな気持ちで、  ワクワクしたり、  ハラハラしたり、  ドキドキしたり、  さまざまな思いを抱くことでしょう。  ちょっと立ちどまって、  自分の気持ちの変化を、  振りかえってみてはいかがでしょうか。  4月14日には  熊本震災から7年を迎えました。  新型コロナウィルス感染症に気をつけつつ  日々の生活の中で、  季節の変化、身体の変化に目を向けつつ  記憶をたどっています。  改めて、いま一度  何を大切にしていくか、  思い巡らせて、生活したいと思います。  ちょっと立ちどまり  深呼吸してみましょう。  自分の心の変化に  気づく機会になるかもしれません。  目まぐるしく過ぎてゆく生活の中で、  息を抜く時間を大切にしたいものです。  皆さまとご一緒に考える機会となれば、  嬉しく思います。  ご一緒に考えてまいりましょう。  次回を、どうぞ、お楽しみに!  皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html      →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会  〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** **************************************